最後通牒

 コンテストだ何だという日記を書きながら、俺は一方で、非常な窮地に陥っていたりもするのである。この前のシフトの際、入りの直後に上司に呼ばれ、ある一つの通告を受けた。僕の働くレストランでは、お客さまのオーダーを取ったり料理を提供したりといった給仕全般をするポジションがあるのだけど、そのポジションから「今後一切抜く」(俺は入れてもらえない)というのだ。瞬間、腹の奥の温度が3℃ほど下がった。悪いことをいくつか予期していたとはいえ、そのいくつかの中では最悪の手から一つ手前の通告だった。少しだけ足が震えた。

 … ( ̄□ ̄;

 ただ、二週間の猶予をもらうことができた。その猶予の期間中、俺はトレーナーの人についてもらい、チェックを受ける。そして出された課題をこなせるように努力する。最終日に最後の課題を出され、それがクリアできなければ今後一切、俺はそのポジションからは外されてしまうというのだ。もし本当にそうなってしまったら、俺は何のためにここにいるというのだろう。それだけは避けたい、という思いが強く心に湧いた。

 そして、午前と午後で、つきっきりのテストが始まった。とはいっても、俺はいつも通りにやるだけなのだけど。緊張感は最初だけはあったものの・・・・・・

 楽しい!!(・∀・)ギザ楽しすよ。このポジションに入れると、本当に幸せです。というか、普段は絶対にこんなに長い時間このポジションに入れられることはないので、ケガの功名というか、切迫したシチュエーションでもあるにも関わらず、すごく楽しい1日でした。疲れたでしょう?と言われても全く疲れてもいない。そして、与えられた3卓もふつうにこなすことができた。それ以上に、つきっきりでいてくれたHさんにいろいろと聞くことができて、今まで思っていたことが間違いだったと気づけたりできて、とても有意義な1日だった。

 とくに、この前の失敗の最大の原因でもあり、僕のこのポジションにおいての最大のネックだったドリンクとデザートの出し方について、まったくの思い込みがあったことが何点か判明し、これなら自分は行けるかもしれない、という手ごたえをつかむことができた1日だった。

 とはいえ、まだまだテストの期間はつづく。もしも僕の仲間でこの日記を読む人がいたら、なぜ俺にずっとトレーナーがついているのかという理由はこれなんだということを知ってもらえると混乱が少ないかもしれない。(笑