【ホスピタリティコンテスト2009】に向けて

 体調が悪い続いていた。先週の日曜からだから、もう一週間以上。思った以上に長引いたし、体力も少し落ちている気がする。それでも、土曜日の失敗などを、そのせいにする気は毛頭ない。ないのだけれど、上司と先輩に「体調が悪いか嫌なことがあったんじゃない?何となく雰囲気が暗いよ」と言われて驚いた。2人とも女性だった。月並みな言い方で恐縮だが、女ってすごい。

 来年1月に、またホスピタリティコンテストが開かれる。去年のチームリーダーだったTさんから僕は「お前は今年も出るんだからね」と言われていて、ずっとそのつもりになっていたのだけど、心の中にわだかまっていたほんの少しの暗い雲が時間が経つにつれてどんどん大きくなっていって、自分が本当にそれに出ていいのだろうかという気持ちがとても強くなっていった。

 少し脱線するのだけど、特に大きな組織では言えることだけれど「組織形態の基本は官僚制であり、その官僚制の足腰は現場レベルでの精確なルーチンワークの遂行である」(沼上幹組織戦略の考え方ちくま新書)という。そう考えるならば、現場レベルにおいてルーチンワークの遂行、オペレーションは第一義的なものであり、それが不十分な状態の自分にはそれ以上のことを考えることは本末転倒ではないのだろうかと、そういう思いがあった。

 そのことについて悩んでいることを知ったIさんが、僕にメールをくれた。「出たければ出なさい、決めるのは自分なのだから。けど、『出ない』ということで何かが変わるとは思えないでしょう?」 それを読んで、僕は出ることを決めた。自分は、オペレーションが不十分だろうが何だろうが、やっぱり正直な気持ちとしては出たいのだ。そしてそれが、紛れもなく自分がここで働いている理由なのだ。そのことに気づいて、Tさんに改めてチームメンバーに加えてもらえるよう頼んだ。

 土曜日の失敗はその後のことで、やっぱりちょっと迷ったりもしたけど、前の日記を書いたあとに、たくさんの人から、励ましやアドバイスをもらって、本当に嬉しかった。この場でお礼を言います。皆さんありがとう。おとついはトレーナーのKさんと一緒に帰って、2時間くらいずっと話をしていたのだけど、3卓でも、同時にドリンクとデザートが重なったらできないよ、と言われた。「だからそういう時は誰かに助けを求めなきゃいけない」と。

 人を頼ること、助けを求めること、手伝いを頼むこと、その大切さ、そういうことを多くの人から言われた。きっと自分に足りないのはその意識だ。みんなで仕事をしているということ。オペレーションの話だけではなく、ホスピタリティについても、自分ひとりがそれを行えばいいわけではないのだろう、きっと。だから今回、僕は「全体でのホスピタリティ」をテーマとして考えたいと思う。