幹事道(かんじみち)part2

 はい、とゆーわけで、バイト先の仲間を引き連れて合宿などといふものに行って来たりもしたわけですよ。まあ合宿そのものは楽しかったし、月日が立つにつれてより強い想い出になっていくだろうなっていうもので良かったんですが、幹事である俺はもう少し違うことも考えていたりしたわけです。

 それは、これをやっても良かったのかな、っていうこと。

 というのも、やっぱりこういう企画、特に合宿なんていうのは(サークル時代の名残りから合宿合宿と言ってますが要するにお泊り会のようなものです)、参加できる人数に限りがある以上、誘えない人が出てくる。ということは、参加したくても参加できない人が出てきてしまいます。その線引きをどうするのかということ。

 もうひとつの理由は、人間関係の濃淡は相対的なものだから、集団内で濃い関係を作ってしまうと、それ以外の部分が相対的に薄くなってしまうということ。先に述べた理由と合わせて考えると、参加できない人はより疎外感を感じたりしてしまい、その結果、人と人とのつながりを作りたいというモチベーションで動いている俺の目論見とはまったく別の効果が結果として出てきてしまうのではないかという危惧です。

 その危惧は、それでも毎回、僕が幹事をするときの課題であり壁なのです。今までもずっと、そしてたぶんこれからもずっと。良かれと思ったことで人を傷つけてしまったことも、正直に言えば、一度ならずあります。

 じゃあ何もしないほうがいいのか?というと、それも違う気がするのです。

 一度の合宿で、なんだかちょっぴりと、親密な空気をその人たちと共有することができるようになることがあります。「同じ釜の飯を食った感」とでもいうか、そしてそんな感覚は、けっこう何年経っても残るものだという気がするのです。

 だから僕は、幹事をやることがこれからも多いんじゃないかという気がします。悪いことよりも良いことが多いに違いないと信じて。