リサーチ・フロンティア 〜見果てぬ未来へ

3/1の土曜日に渋谷のフォーラム8で開かれた、
徳島大学臨床栄養学オープンカレッジに行ってきた。
事情により、2日間の会期で自分が行けたのは土曜日の午前だけ。
最初はT教授による講義「肝疾患の栄養管理」。
自分がやりたいのは、「うつや社会不安障害の症状を緩和させる食品成分の探索」。
それとは似て非なる内容だけど、とても面白かった。


午前の部が終わったところで、T教授に話かけてみた。
自分がやりたい研究の内容、その研究を行うのは果たして可能か、
それを聞くと、臨床栄養学の分野で可能だという。
名刺をもらい、「いつでも訪ねて来てください」と言葉をいただいた。


以前に秋葉原のクロスフィールドで行われた21世紀COEプログラム
「ストレス制御をめざす栄養科学」のカンファレンスに行ったことや
その目的に共感していることを伝えると、21世紀COEプログラムは今年で終了するという。
「栄養や食事とメンタルな疾患を関連させるプロジェクトはなくなってしまうのですか?」
「いや、グローバルCOEとしてより一層発展するんです」


グローバルCOEについて、日本学術振興会のページにはこう記載されている。

 グローバルCOEプログラムは、平成14年度から文部科学省において開始された「21世紀COEプログラム」の評価・検証を踏まえ、その基本的な考え方を継承しつつ、我が国の大学院の教育研究機能を一層充実・強化し、世界最高水準の研究基盤の下で世界をリードする創造的な人材育成を図るため、国際的に卓越した教育研究拠点の形成を重点的に支援し、もって、国際競争力のある大学づくりを推進することを目的とする事業です。

「プロジェクトのメンバーも、今までは9人でしたがこれからは18人に増えます」とT教授。
ああ、自分が行くべき場所は本当にここしかない。
そう思って涙が出そうになった。


自分にはひとつの夢がある。
うつや社会不安障害をこの地上からなくすこと。
たとえそれが自分ひとりの時間では成しとげられなくとも。
何世代にもわたる研究になってもいい。
そういった研究が未来につながるための、最初の一歩を
自分が踏み出す。
そのために自分はここまで生きてきた。


いつか遠い未来で、きっとこんな会話が交わされるだろう。
「昔は”うつ病”なんていう病気があったらしいよ」
「その病気のせいで自殺してしまうこともあったんだって」
「怖いねえ」
社会不安障害なんて病気もあったらしいよ」
「人が怖くなったり外に出られなくなったりするんだって」
「今が昔じゃなくて良かったね」


目の前には、未踏の荒野が広がっている。